1:科目の内容・授業内容
コンピュータがあらゆる分野(諸科学)で利用されている現代にあって、神学と教会だけが一人、「情報化社会」、「ネットワークの世界」から自由であるということはない。神学、特に聖書言語に関するデータベース、歴史資料データベースの普及が、内外を問わず進んでいることからも明らかであろう。批評し、判断する力を養うことが、教会に関わろうとするものにも求められているのである。我々がこの作業を放棄するならば、情報が価値を持って変化を加速させている社会も、我々を放棄することになるだろう。
教科の目的は、最小限の理論と技術を身につけることをまず目指し、次に神学の分野への適用を考えることにある。普及の著しいパソコンの聖書研究、牧会の働きへの利用について考える。これは無条件に受け入れることを意味するのではなく、限界を知ること、また、批判力を養うことの重要性に関する認識にもつながるのである。
聖書をめぐってなされている情報機器の利用に常に焦点はあてられるが、会計や、メンバー管理にもふれられると思われるので、機器操作に関する演習に関して、国際教養学科においてなされている、ワープロ、表計算、情報理論に関する科目とも関わりの大きな科目である。
2:授業の方法
演習及び講義
3:授業の計画
・問題意識の整理
・計算機利用の歴史
・既成(現状)のアプリケーションソフトについて
・聖書語学
・注解書その他
・伝道と文書活動
・インターネットと電子メール、ニューズ・システムについて
・資料の整理・情報資源(表計算とデータベースシステム)
4:評価の方法(略)
5:使用テキスト・資料(略)
6:履修上の注意・その他
現在パソコンを使用している、また経験があるかどうかということを問題にするのでなく、「神学的アプローチ」を行うという理解にたっていただきたい。多くの人々がパソコンを「道具」として利用している現状を見るとき、この機会に、各人がパソコンと代表的なツールを用意されることをすすめる。
(以上p.111より)
「授業・風景」